シ ギ ショ ア ラ


                8 シギショアラ

 12世紀ハンガリーの王様がザクセン人(ドイツ人)をトランシルヴァ地区に入植させた。中世の匂いがする街、それはシビウとともにザクセン人が商工業の隆盛を担った街だから。しかしひっそりした静かな街である。とくに東欧革命以降ドイツ人が本国に逃げ出した影響が大きい。1600人が300人以下に減ったと言われる。

街のシンボルが時計台、商工職人ギルドによる自治都市を記念して創られた。機械仕掛けでカラクリ人形が毎時現れるのが売り物だが、いまは壊れている。ドイツ人職人がいなくなって修理ができないのか、金がないのか?

木造の屋根付き階段を上がると山上教会がある。上り下りが大変でも信者は文句を言わなかったのだろうか。特に信心深い年寄りがシンパであったのかもしれない。これはプロテスタントの教会だが、街にはカトリック教会もルーマニア正教会もある。

郊外のビエルタン要塞教会に行く。オスマントルコの攻撃に備えて3重の壁に囲まれている教会は珍しい。自衛のための城を兼ねてもいるのであろう。頑丈な鍵があったが、焼かれたら財宝も消失する、住民の財産を本当に保管したのかな?長期戦に備えて水・食糧保管倉庫として機能したことのほうが大事であろう。鍵が丈夫でも財宝は掠め取られた。
 13世紀以来のザクセン人はビエルタンを隆盛にし、世界各地にビエルタン出身者がいる。聖マリア聖堂祭壇ほか建立に多額の寄付をしている。世界遺産にも登録された。。

 
              
      市街地の時計塔とドラキュラ料理のレストラン     からくり時計と内部は歴史博物館 14世紀創立・17世紀再建     時計台から眺めるシギショアラ市内
        
      山上教会に上る屋根つきの木造階段     ルター派の教会施設群     教会の墓地
             
     ビエルタン要塞教会  カトリック・プロテスタントの教会        教会内部にある聖マリア聖堂祭壇     3重の壁に囲まれた要塞教会の見張り台

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