傘寿に向かう―人生私流― 本文へジャンプ
喜寿を迎えた記念に3部作
 「真宗は一日にして成らずー親鸞と覚如・存覚ー」 出版
2 「喜寿の巡礼ー湖西・湖東・北陸」 フォトブック
3 「喜寿のペルシャ散策」 フォトブック
 
傘寿に向かいこれからも呟きます。

   久能山東照宮
 正月三河に帰省する折静岡の久能山東照宮に寄った。家康の遺命により亡骸が葬られたところ。日光東照宮の19年前に創建された規模は小さいが絢爛豪華な社である。日本平ロープウエイから下ること5分、270mの久能山に着く。東照宮も神廟も階段がきつい、杖を突いた女房は手すりに掴まりながら登った。娘さんに手を取られながらて手摺に掴まり降りてくる御婆さんがいた。女房と話をしていた、95歳とは思えない元気な御婆さんに驚いた。
 家康は駿府に隠居しながら260年長期政権の礎を造った。西に岡崎城、さらに京都を、東に江戸を睨みながら75歳で亡くなる。遺言がしっかりしているのは流石である。
それにしてもアクセスが良くない。家康は何故山城の頂上に墓を造ったのか、諸侯の墓参りも苦労したであろう。神様とし崇められるためだけではないだろう。

   大学ゼミ同窓会
 先生の米寿を祝い名古屋からも7名駆けつけ新年会が29名で盛大に行われた。先生は小脳梗塞を患ったにしては頭脳明晰、箴言にはゼミナリステンは驚くばかりである。昨年贈呈した拙著「真宗は一日にして成らずー親鸞と覚如・存覚ー」を読まれて、「君は何のために本を書いたのか」「論文として書くべきである」「小説というなら創作の面白味が必要」ほか鋭い指摘には御尤もと冷や汗が出て降参である。卒論の指導よりはるかに厳しいが、米寿の先生に読んでいただけただけでも感謝に堪えない。
 先輩が少なくなり後輩が多いが、時を忘れて談笑するのは歳を忘れさせてくれる。難聴で頓珍漢な受け答えをしても聞き流してくれる同窓生の度量に多謝。

   大腸内視鏡検査
 体を捻ると時々みぞおちにしこりができて痛い。内視鏡検査を薦められた。予約に3週間かかる、ブラウン変法というGE製の内視鏡検査。検査2日前に下剤、前日は検査食と下剤。当日は4回も浣腸して検査台に乗り、鎮静剤などを打たれてまどろんでいたら終わった。更衣室でポリープを取ると言うシニアーにあった。「検査でポリープを見つけたら切除できるのでは」と聞いたら、「ここは出来ない、2度手間と思うが、検査と手術を分けるのも意味がある」と前向きな応答に感心した。
 ドクターから癌、ポリープはない、大腸憩室もなさそう。上行結陽、盲腸などに便の滓が散見される。来年また受けて下さいとのこと。
 それにしてもこのクリニック、年間1.8万件の大腸内視鏡検査で癌は2〜3%とか。8時オープン、7時半に行ったら2番目。浣腸室が2室、トイレが6ボックス、ストレッチャーが4台、個室の相談室が3室とは驚きである。
 腹痛の原因は不明だが、会計は1800円、暫く様子をみてみるか、歳でもあるし。そういえば受付で「今日の付き添いは」と聞かれた、77歳では心配なのかな?

   平穏に最期を迎えるために
 ラジオ深夜便で久しぶりに良い話が聞けた。「平穏死10の条件」の著者長尾和弘さん。過剰な延命治療をしない意思を表明しておく、リビング・ウィルが大切である。在宅でも緩和医療が進歩してきた。救急車で病院に運ばれ胃ろうとか鼻や口から管を入れなくても在宅で看取ってもらうのが良い。その通りだが現実はなかなか難しいらしい。
 畏友大木島巌さんは同期会で奥さんと尊厳死を誓ったと言っていた。頑健な体を膵臓癌が襲う、自宅でお迎えが来る7日前まで読み書きしていたそうだ。「皆に世話になったと感謝の言葉を伝えてくれ」と奥さん言って、従容として死地に赴いた。
 ピンピンコロリが理想だが、どんな事態になろうと私も在宅で尊厳死を選びたい。

   大規模修繕―直結給水と専用部給水工事ー
 バレンタイデーらしいが、我が住戸は9時から5時まで断水。2回目の大規模修繕で専用部分の水と湯の給水管の更新工事が行われるから。養生を丹念に行い室内に10カ所の作業・点検口を開ける。音と埃が凄まじい。鋳鉄管でなく化成品の管をメーターボックスから壁、天井を通して配管する。風呂場、洗面所、トイレ、台所と水回りの管の更新をした。専用部分の漏水の責任は戸主にある。マンションの価値は管理が左右する。築22年での更新は早すぎるかもしれない。しかし30年後に雑排水管の更新と併せて給水管も更新すれば終の棲家になるかもしれない。マンションの資産価値を維持すれば贈与・相続・売却でも喜ばれるであろう。詳細は[大規模修繕」へどうぞ。

   お別れの会
 畏友大木島巌さんのお別れの会が3ヶ月後にあった。午前の部は社葬で招待者のみ、午後は一般の参列者。平服ということだが黒の式服、黒ネクタイの人が多いのには驚いた。時間前に来た人は約300人、日野ほか会社関係者が多く、トヨタOBが少ないのには一抹の寂しさを覚える。
  今まで見たこのないような笑顔の遺影に献花するスタイルはお別れの会で流行している。無宗教が自慢だが、仏式読経の方が有り難みがある。お別れならせめて故人の威徳を偲ぶ演出がもう少し出来ないものか。
 日本の「ものづくり」は「人」に支えられた、それにはその昔仏教が貢献した。貴重な文化財でもある葬式仏教を見直してもらいたいものだ。
 式場に個人を偲ぶ品々が陳列されていたのはせめてもの慰みである。3人の子息夫妻・孫に囲まれた金婚式の写真は羨ましかった。近々5年間の読書リストがある、病に冒されても読書している、しかも格付けがきめ細かく記してあるのには畏怖すら感ずる。
 「生き方」稲森和夫著が100万部売れたとか。工販合併後苦労して30年たつ、日野経営再建ほかで自己に厳しく、部下を厳しく育てた大木島巌さんの「生き方」が公にされるのを望んだが、叶わなかった。せめて浄土で自分史を書いて欲しいな。
2度と彼の謦咳に接することができないのが無念である。

   お骨納めとお寺巡り
 娘のお骨納めに京都東本願寺に行った。丁度春休みでお参りの人で一杯であった。どういう儀式が行われているのか、もう少し「見える化」と待ち時間短縮が出来ないかと思う。全国からお参りにきて有り難かったと思えるように本山も精進してほしいもの。
 折角の機会でもある、湖東の福田寺、蓮華寺、湖南の三井寺、京都市内の仏光寺のお寺を拝観した。詳しくはこちらにどうぞーお骨納めとお寺巡りー。
 
  落慶法要
 三河の菩提寺で親鸞聖人750回御遠忌と本堂修復、客殿・山門新築落慶法要がありお参りしてきた。2日間にわたり行われたが、落慶法要にだけ出た。稚児行列に間に合わなくて残念だった。
 友人・知人の多くはお寺について批判的だが、葬式仏教と揶揄されようと、その昔お寺の果たした役割は大きかった。文化財保護の見地からもお寺の維持管理に意を注ぎたいものだ。詳しくはこちらにどうぞー落慶法要−。

   湯河原囲碁大会
 今年もファンファン会の末席として参加した。大会は例年の半分の参加者で寂しいが、強豪メンバーが揃っていた。4戦全敗である。
 昨年隣席で打っていた女の子小2初段が二段になり母親とNHKの囲碁番組に出てきたのには驚いた。全日本女流アマチュアー囲碁選手権大会に母子で出場、女子プロ目指すとか凄いな、目と顔が輝いている。テレビテキスト「囲碁講座」のグラビアにも出た。

   蓮如と三河
 蓮如上人の三河布教の伝承があるのに事実と認定できないとする学者が多い。証拠はあっても模造品である、または時代考証から寺伝なども信じられないとか。しかし伝承はすべて事実とは限らないが、大切に扱いたいものだ。
 碧南市の西端と鷲塚、大浜の寺町を散策してきた。如光上人は蓮如上人の右腕として三河布教に活躍しただけでなく、畿内、北陸に出かけて本願寺再興に尽くしたと思われる。三河にも何回か下向した、3年くらいはきているのではないか。
詳しくはこちらにどうぞー蓮如と三河布教ー。

   ハナミズキ会とファンファン会 囲碁交流会
 千葉と横浜の囲碁同好会の交流戦が東京で行われた。八段以下の有段者の中で初段は一人だけ。時計使用でボタンを押し忘れることがある。それでも珍しく一勝した。交流戦後の懇談会は楽しかった。双方の幹事には多謝あるのみ。

   NISA(少額投資非課税制度)
 金融機関から煩いほど勧誘がある。オール・シニアーはあと10年はおろか5年も生きている保証はないと断っていた。しかし若い人は利用すべきだと思う。
 SKK株式会社の株主アンケートを見て驚いた。年齢分布が80代以上が17.6%、70代は35.1%、60代が29.0%で60代以上が何と8割を占める。保有期間は20年以上が13%、10〜20年が19.8%、5〜10年が29.8%である。保有方針は70%が長期保有である。
 バフェット氏は優良株の長期保有で資産家になった。銀行預金偏重は卒業した方がよい、自己責任で若いときから株に興味を持つことを奨めたい。

   ブルガリア・ルーマニア旅行
 ブルガリアのバラ祭りを楽しみながら、ルーマニアまでツアーで周遊した。直行便はなく乗り換えで疲れたが、行って良かった。夫婦4組あとは単身ご婦人17名、計25名の爺婆ツアーは珍しく、単身男性ゼロは今までで初めてであった。
 ソ連配下で中欧(ポーランド・ハンガリー・チェコスロバキア)に比較して東欧(ルーマニア・ブルガリア)は経済発展が遅い。東方正教会はバルカン半島を縦断している。大国に挟まれ言語と民族が良くも生き残った、そのしたたかさには驚愕するが、貧しさを早く克服して貰いたいと願うのみ。
「ブルガリア・ルーマニア紀行」をどうぞ。